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裏切りと心の痛み

父が亡くなったとき
父の事がちっとも好きじゃなかったので
泣きじゃくったり何日も何ヶ月も
悲しみを引きずることはなかった。

私たちは最後まで
「仲良く」なれなかったから。

ドラマ映画のいわゆる
「家族もの」で
涙を流さない人はきっと
家族を裏切ったことがない人ではないか?

親の期待に答えて
親を失望させえるどころか
親がだまるくらい優等生だったとか。

残念ながら
私はそうではなかったし
父は口を開けば
人を傷つける極度に不器用な人だった。

上京する歳になり
ぎくしゃくした親子関係とももうおさらばだ・・と
思っていた私。

見送りに来た父と
最後までぎこちない会話をしたあと
電車にのりこもうとした時
「ポン」と背中を押された。

触れられる事が嫌だった私は
その背中の感触に鳥肌が立った。

そしてそのまま
振り返りもせずに電車に乗り込んだ。

2年後姉から「父が入院した」と連絡が入った。

久しぶりに顔をあわせた時は
父は痩せこけ薬で朦朧としており
私に「お世話になってます、すみませんねえ」と敬語で挨拶をした。

肝臓にまで転移した癌は
手の施しようがなく
痛みと足のむくみに
顔をゆがめる父の背中をさするしか
できなかった。

そして久しぶりに会った
2日後父は病室で静かに息を引き取った。


先日
引越しの為
古い手紙を整理していたとき
10歳の時父からもらった
バースデーカードが出てきた。

なぜ取ってあったのかは覚えていない。

それは例によって
無神経な言葉が書かれていたが
私の心は震えた。

あきらかに何度か下書きをした後
書き込んだらしく文章は簡潔ででもやはり不器用だった。

大人になった私は苦笑いしながらカードを眺めて思った。

まだ元気だった父と洗濯をしながら大ゲンカをした事。
涙を隠しながら背中を擦った事。
病室のベッドで背中合わせに座り一緒に夕日を見たこと。


私は父に大切にされていた。

お互い何とか向き合おうとしたのだが
最後までうまくはできなかった。

何が悪いわけでもなく
それが自然な私達、家族の姿だったのだ。

後悔してもどうにもならない。






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アトピーと主婦湿疹

16歳のとき
突然手のひらがかゆくなった

母はスナックのママをしていて
家にいなかったので
夕食は姉か私の仕事だった

夕食をすませ
食器洗いをしていたとき
感じた手の平のかゆみ・・・
明るいところで見るとなんだか小さなプツプツが・・・

数日したら気にならなくなって
かゆみなんて忘れてしまった。

それから1年後
突然手のひらに今までにないくらい激しいかゆみを感じた。

人差し指の付け根に広がるプツプツがはっきりわかった。

数日すると皮がむけたためクレーターみたいな
皮膚が見えてしまいそこからさらに皮膚が割れ
出血がたえないようになった。

皮膚科に通うと
「カビですね」
といっては紫外線をあてられ

老化だね」←(10代でした)
といわれては
尿素入りクリームをだされたり

「原因はわかりません」←有名大学病院の皮膚科
・・・・
という病院もあり。

そんなこんなで私は10数年ひどい手荒れと
変形爪の為右手を殆ど人前にだせなかった。

一見、火傷を負ったかのような真っ赤な
爪の根元は盛り上がり指をまっすぐに伸ばせなかったため
左手を使うようになった。

そしてしばらくすると左手にも湿疹が出始めた。


「もう私はおわりだ」[バッド(下向き矢印)]
病院からだされるが効果の出ない軟膏を毎日塗りながら
手を隠して守りながら生活する日々。

そんな時
私に痛い事件が起きた。
友人の結婚式ではじけて
持病の貧血がおき倒れて指を骨折してしまった。
(会場を出てから倒れたので新婦にも誰にも気づかれてないです もちろん気がついてからは何食わぬ顔で席にもどって料理を食べつくしました)

折れたのは左手の中指

針金を皮膚に通して骨にひっかけて(←痛い!拷問?ってくらい)
離れた指をくっつけて1ヶ月後抜糸

それまで殆ど包帯をしている状態だったのだが・・
あらまあびっくり
包帯をとった指から綺麗に湿疹がきえていたのです~!

すごいー!
経験不足の藪医者達にみせたかった~

というわけで
その経験をヒント[ひらめき]にした
自己流のお手入れをし続けて2年
あれほど
悩んでいた手の湿疹が今はすっかりなおりました~[手(チョキ)]

要は肌にお休みを与えて元気になってもらう。
その後上手にステロイドを使いとあとは保湿!保湿!なんです。
敏感な肌の人達は手も顔と同じ、とてもデリケートです。
ブツブツができているところにはステロイドを使って直し
よくなったら保湿をすることです。過保護なくらい。

顔の皮膚でバッグを持ったりドアノブをガッとつかんだり
ハンドル操作したりしてると思うと手が可愛そう。

手の為【精神的】にも主婦に家事お休みウィークなんて与えてあげるべきですよね



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ありがとうの秘密

彼から学んだことはたくさんある

友人らと話していて夫婦円満の秘訣はなあに?
と聞かれる

それはきっと
ありがとう[黒ハート]」ではないかと思う

彼は
当たり前の日常の仕事
(家事という)
に必ず感謝のありがとうをいってくれる

平日のマンネリ料理でも
美味しそうに食べてくれる

「夕食をつくるには
まずメニューを考えて
買い物にいって
実際作って
洗い物して・・って
メニュー考えたりする時点から
料理ってはじまってるよ」
が彼の持論

一人暮らしの長い彼は
洗濯や料理の楽しさや
時にわずらわしいことも
よく知っているから
言える言葉かもしれない

不思議なことに
屈折した料理一つできないマザコン男に限って
品数や漬物の切り方まで口やかましく
文句をいう。
病的なまでに

もちろん
私も
感謝の言葉は必ず伝える

お茶を入れてくれた後

私が夕食を作ったからお礼かな?


●外で食事をした後

彼は家のご飯が好きなのに
私が外食が好きだから・・

●ちょっと遠出した後

ほんとは疲れてるのに長距離運転。
前に行きたいって言ってたの
覚えててくれたんだ


多くを語らない彼と一緒にいるようになって
すっかり背景を見る癖がついた

すべては私を喜ばせるために
してくれているのだから
ありがとうは自然と口からこぼれる







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きっといのちの恩人

一人暮らしをしていた時の話

当時彼氏、今は旦那様の好きな
鮭のハラミ?(すごく油がのった部分)
を焼いていた

皮がカリカリの方が美味しいので
慎重に少し強火で
焼いていたのだが
鮭から出た大量の油に火がついてしまった

火を止めようと手をのばしたが
なんとグリルが熱くて触れない

みるみる周りは煙がたちこめ
少しあせった私は窓を開けようとした

「窓開けたらあかん」

隣の部屋で寝ていたはずの
彼氏が珍しく強い口調だったのと
突然現れたのとで気がついた
「これはもしかして火事??」

ぬらしたタオルをつかみ彼が火をとめたが
火はみるみる天井まで届き
8畳の台所は煙まみれになった

無意識に水のはいった
ボウルをもったが
またもや「あかんって!」
と叱られ彼が前に立ちはだかった為
私は後ろによろめいた

結局手近にあった
台所用の布巾やら布系のものをかぶせて
覆いながら彼が火を消した

しばらくは申し訳ない気持ちでおどおどしながら
彼が火傷しなかったか確認をしたりしたが
ホッとしたあと
どれだけ危険な状態だったか
考えることになる

もし彼氏がいなかったら??
私には火は消せなかっただろう

私は今になって震えだした

「怖かった?」
彼はそんな私に気づいて
髪を撫でてくれた

当時まだ子猫だった愛猫が
足元に擦り寄ってきたが
3人とも鼻の周りと足の裏が真っ黒になっていた

何がおこったかわからない猫の不安な顔や
泥棒メイクみたいなおかしなお互いの顔をみて私達はしばらく笑いが止まらなかった

ということで
魚を焼く時は用心を・・・



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羽音

自宅から車で10分ほどの場所に
家族とよくでかける
ショッピングセンターがある
その一角にペットショップがあり
我が家のお気に入りの店になっている

涼しげな熱帯魚達が泳ぐ水槽の
先にあるのは
「ボタンインコ」「セキセイインコ」等の
鳥類のコーナー

ここにくると
子供のころの苦い記憶がよみがえる


珍しく宿題を片付けようとやっきになっていた
僕の耳元で突然「何か」が羽ばたいた

泣き声もなく
羽音だけが「バサバサ」むなしく

途切れ途切れに聞こえる

こわごわちかづくと
その「生き物」とは
小さな小鳥だった

愛猫のマルが連れ帰ったものだと
気づいたのは
マルがとても満足そうに
小鳥を眺めていたのと

小鳥の体に
噛み傷を認めたとき
僕は凍りついた

その小鳥は母と険悪な仲である
隣人の飼っている小鳥にまちがいなかった

「どうしよう」
「とにかく捕まえなければ」

苦手な鳥類の出す羽音 瀕死の状態の小鳥

勇気を出して
捕まえようとするが
10歳になったばかりの僕は
とても苦労した

別室にこもっていた父に
助けを求めよう

単身赴任をしていた父は
土日になるとかならず
自宅に戻り
家族とは別の行動をしていた

父の部屋へ行き
事情を話す

「小鳥が部屋にはいってきたんだけど一緒に捕まえて」

「・・・今仕事をしているから」

「でも隣のおうちのインコなの 一緒に謝りに行って」

「・・今忙しいから無理だな」


それから僕は部屋に走って戻り
しばらく考えた挙句
してはいけないことをしてしまった

死んでしまった小鳥を庭に放置したのだ

家族のもめごとや
母の泣き顔
何より父とこの話をするのは2度とごめんだ

ひきさかれるような気持ちは
小さな心には重過ぎた

父への怒りへとすりかえることで
僕は呼吸ができた

その日の夕方
隣に住んでいた女の子が庭で
なきながら小鳥を連れて帰った

僕の記憶は
都合よくそこで終わっている

大人になった今でも
この苦い記憶は
僕を縛り付ける

今の僕にできるのは
家族からいつも逃げていた
父を許し
そして
弱い自分も許すこと

2度と同じ間違いをおこさないように。

家族をもち
あのときの父と同じくらいの年齢になった今

思い出す
あの暑い夏に起きた事件のこと。


け・けっこん??

あまり会うこともないのに
かれこれ 20年以上「ともだち」の男子がいる

お互い独身でいたのだけど
突然のメール[mail to]でひたすら驚いた。

「とうとう所帯をもちます[ムード]

おたがい長いつきあいの相手がいるが
結婚の意味を理解できなかった為
長いこと独身生活を送ってきた

なんでも
であった彼女とは3ヶ月
彼女のお父様が病気
嫁いだ姿を見せて安心させてあげたい
となり急遽入籍となったとのこと

なんてドラマのような展開

私の周りは
彼のほかにも
2組同様の展開

①出会う→②付き合う→③アクシデントまたは問題がおきる→④結婚

この③がおこるのがポイント
おきる時期はさまざま
原因もさまざま

私や私の周りにいる素直になれない
複雑な頭の持ち主は
③の前にちょっとしたハードルがあって
それを超えないと前へ進めない

そして③がおきないとどんなにHOTな仲であっても
④には至らないとわかった

私は長い婚約期間を経て④に至るまで12年
周りの声に反発?して
結婚の意味を理解しようとしていた
それはまったく意味の無いことだった

ただ素直でいれば
簡単に飛べる高さのハードルで
何も悩むことはなかったのだ

素直な気持ちに
押し出されるように
前へ進むしかない
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忘れていませんか?身近な人の小さな思いやり

画像 010.jpg
1匹の美しい猫ケイトは
3ひきのかわいい子猫をうみ
お母さんになりました

1番上のお兄さんヤムははわんぱくでしっかり者
光り輝くモーブ色の毛が自慢です。

弟のサムは一番の泣き虫で甘えん坊
いつもお母さんを独占です。
モーブ色の毛は兄弟一美しいと思っています。

末っ子の女の子ミミイは体がちいさく2匹のお兄さんに比べて美しくはありませんでした。
お母さん猫はそのことを少しざんねんに思っていました。

こねこたちはたべざかり
たくさんのおいしい食べ物ををもって
お母さん猫がかえってきました

いつものように
ヤムは椅子の上やテーブルにジャンプして元気に催促、
サムは母さんの足にまとわりつき甘えています。

ミミイはただゴロゴロとのどを鳴らしていました。

「ミミイだけは相変わらず元気がないわ」

お母さん猫はミミイのしょうらいを不安に思いました。


おかあさん猫のケイトはあみものがだいすき

2匹のお兄さんはお母さんの気を引きたくて
毛糸にじゃれつきます。

「まあ子のこたちったら・・
大事な毛糸がくしゃくしゃよ また町に買いに行かなきゃ・・」

末っ子のミミイだけはくしゃくしゃになった毛糸をじっと見つめていました。
とても大人しいミミイを見ておかあさんはまた不安に思いました。

それから三月が経ち
3匹は外を飛び回るようになりました

日課はいつものお散歩
いつもの道を通り、一人暮らしのミアおばさんの納屋を探検。

わんぱくなヤムとサムは高いところに上ったり降りたりしました。

ミミイも必死でついていきます。

ただ
その日はついうっかり深い箱の中にはいってしまったのです。
大きなお菓子の箱は深くて暗くてミミイは何度も何度も這い上がろうとしました。

しばらくそばで見ていたヤムとサムは疲れて動かなくなったミミイをそのうち忘れてしまいました。

ミミイはとても疲れてしまいました
ゆっくりと目を閉じ
お母さんとの楽しい思い出をおもいかえしました

ねている子供たちにやさしく布団をかけなおしてくれたおかあさん

眠れない夜はやさしく体をなめてくれたお母さんがだいすきでした。

ミミイはお母さんやお兄ちゃん猫を思い出しやさしい気持ちになり
眠ってしまいました。

ミミイが帰ってこないのでお母さん猫は大きな声でミミイを呼びました。

近所の猫たちに声をかけたり
庭をさがしまわったり
くたくたになるまでさがしました。

一日中探し回り
お母さん猫はくたびれていつのまにか眠っていました。

お母さん猫は夢をみました
ミミイが疲れて眠っているお母さん猫にやさしくブランケットをかけてくれる夢です。
お母さん猫はくしゃみをして目が覚めました
足元にブランケットが落ちています。
お母さん猫は飛び起きてゆり椅子の上の毛糸を手に取りました。
ヤムとサムがあんなにくしゃくしゃにしてしまった毛糸は
買ったばかりの様にきれいに巻かれていたのです。

お母さん猫は気づいたのです
目立たないミミイがどんなにおかあさんを愛していたかを。

ミミイがお菓子の箱に落ちてから
4日がたっていました

もう這い上がる元気がありません。
おにいちゃんとお母さんを呼ぶ力もありません。

ミミイは思い出します。
寝相の悪いヤムはお腹を出してねていないかしら?

本当は自分も遊んでほしかったけど甘えん坊のサムには
1番おかあさんが必要だったから・・

本当はすりよっていきたかったけど
たのしそうにあみものをしている
おかあさんをじっとみているだけでしあわせなきもちになれたこと

くしゃくしゃの毛糸がきれいになっているのを見て
「お母さんよろこんでくれたかな?」
ミミイは想像するだけで楽しくて胸がうずうずしました。

それから3日たったよく晴れた朝 
ミアおばさんは納屋の古いお菓子の箱の中で1匹の子猫が死んでいるのを見つけました。
その顔はやさしさに満ちていました。





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